太極拳は、一般的には、健康法として練習されています。また、練習の体系は、24式や、48式太極拳などに代表される、套路(型)の練習が中心です。
しかし、本来、太極拳には、多くの内容と要求が含まれています。
前回の記事において、現代の太極拳の一部に、表演と呼ばれる、套路(型)の優美さを競う事を重視する門派(流派)が生まれたと解説しました。
また、本来、套路(型)の演武において重要なのは、機能美であるとも解説いたしました。
では、この機能美とはどのような意味なのでしょうか。
太極拳の機能美とは、言葉の通り、機能するために構成された形態などが、美しさを持つ事だと言えます。
例えば、日本の刀があります。一般的には、日本刀と呼ばれるものです。
この日本刀は、元々、戦場において使われる、兵器(武器)として生まれました。
つまり、相手を切るために作られたと言えます。
そして、この切るという行為を追及した結果、現在のような形状になりました。
つまり、切るという機能を追及した結果が、現在の形状だということです。
しかし、現在では、この日本刀には、美術価値を持ちます。
もちろん、モノによっては、歴史的な価値によるものもありますが、現代刀などとも呼ばれる、現代になって作られた刀であっても、高い値段で取引されています。
これは、この刀の製法、形状に、美術価値があるためです。
つまり、ただ究極的に、切るという行為を追及した刀の形状に、人間は美を見出し、価値を感じるのです。
このような、美しさの追及ではなく、一つの機能の追及から生まれる形状が持つ美を、機能美といいます。
また、太極拳の動作や形状には、それを形作る目的と意味があります。
日本刀と同じく、究極まで練られた動作には、一種の美が生まれます。
形や外見だけを整えただけの物とは違う、奥深さをもつ動作と形状です。
太極拳の目指す動作の美しさとは、このような機能美でなければなりません。
また、太極拳の動作について言うならば、太極拳の動きは、止まらず、居ついてはいけません。
しかし、形だけや外見だけを綺麗に見せようとすれば、動きが止まってしまいます。
つまり、太極拳の要求から離れてしまう、という事です。
太極拳・伝統楊式系健気服扇功社・東京板橋教室では、太極拳の推手を中心に練習しています。十五式太極拳(伝統楊式系)、基本功法(気功)と推手(太極推手)を練習中です。 興味のある方は、下記をご参照下さい。
場所:仲宿地域センター 2階第一洋室(東京都板橋区氷川町12番10号)。
日時:月曜日 19:30~21:00
TEL 09051393289
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下記は、伝統的な太極拳で練習する、推手の練習をご紹介した動画です。
下記は、伝統的な太極拳で練習する、套路(型)や基本功(太極気功)をご紹介した動画です。
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