太極拳のゆっくり動く「慢練」と全身協調!!
太極拳の練習は、ほとんどの場合、慢練で行います。つまり、ゆっくり動く練習法です。
この慢練を重視する太極拳の門派は、多くあります。
ほとんどの太極拳の門派で、このような練習をします。有名な太極拳の門派では、楊式太極拳が有名です。
太極拳の練習において、なぜゆっくり動く、慢練を重視する門派が多いのでしょうか。
そこには、いくつかの理由があります。その理由の一つは、全身協調を行うためです。
太極拳の基本的な考えとして、全身を同時に動かす要求があります。
これは、体の一部分、例えば、指先が動いたとするならば、その動く動作に合わせて、全身が協調して動く必要があるという事です。
太極拳門派によって、考え方は色々てすが、上盤、中盤、下盤の動作を協調させる事です。
上盤とは、鳩尾(みぞおち)から上の部分を言います。下盤とは、股関節、あるいは、下丹田から下の部分を言います。中盤とは、上盤と下盤の間の部分です。
この3つに分類された部位、部分の動作を協調させる事です。
人間は、手先が器用に動くため、全身を協調させて動く事を、普段はなかなか行いません。
例えば、近くの物を取る時、全身を使って動く事は、まずありません。
しかし、多くの動物は、人間のように手先が器用に動きません。そのため、全身を使わざるを得ないのです。
例えば、お風呂から出た後などに、体が濡れている場合、普通の人はどうするでしょう。
もちろんタオルなどを使いますが、手先だけで、体についた水滴を拭き取ると思います。
しかし、犬のような、手先が器用でない動物はどうするでしょうか。
犬は、多くの場合、体全身を捻り、震わせて、全身についた水滴を飛ばします。
あのような身体の使い方は、人間にはなかなか真似出来ません。犬が行う、あのような身体を、瞬間的に振り動かす事ができたなら、大きな威力を出せるでしょう。
これは、手先が器用に動かないゆえの、身体の使い方だと言えます。
人間は、手先が器用に動くように進化しましたが、ある意味では、全身の協調を行う、身体の使い方では、退化したとも言えます。
そして、人間が、犬のような、全身が効率良く、協調した動きをするためには、速く動いていては、雑な動作にしかなりません。
太極拳・伝統楊式系健気服扇功社・東京板橋教室では、太極拳の推手を中心に練習しています。十五式太極拳(伝統楊式系)、基本功法(気功)と推手(太極推手)を練習中です。 興味のある方は、下記をご参照下さい。
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