楊澄甫は、楊氏三世です。中国武術である太極拳の楊式太極拳中興の祖と呼ばれています。
北京出身で、祖籍は河北省永年県で、本名は楊兆清と言います。字は澄甫。
子に楊振銘(守中)、楊振基、楊振鐸、楊振国がいます。
親戚の趙斌、傅鍾文にも武術を教えました。
父親である、楊健侯に幼い頃より武術を教わり、後年には祖父の「小架子」、父が改良した「中架子」に、さらに健康への要求を考慮した「大架子(楊露禅の108式に対し、一般に85式と呼ばれる)」を完成させました。
また、「十三要點」も残しました。
父健侯と共に北京で指導し、健侯の死後は、武漢、南京で武術を教えました。
1912年頃に、許禹生からの要請もあり、北平体育研究社で指導しました。
1928年には張之江から強く要請され、南京中央国術館の武当門長に就任し、その後も、杭州、上海、広州などで指導しました。
各地へ出向いて楊式太極拳の発展に尽力し、現在の世界規模での普及の基礎を作ったと言えます。
現在の制定拳の簡化24式、48式、88式太極拳は、楊澄甫の楊式太極拳を基礎に陳式、呉式、孫式などの太極拳の特長を付加して、中国体育教育のために、整理創作されたものです。
楊澄甫の著書には「太極拳体用全書」(1934年)があります。
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